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Hauptbahnhof Gleis5
『The Exception and the Rule
ありえないこと、ふつうのこと』

脚本:ベルトルト・ブレヒト
翻訳・演出: 金田一 央紀
場所: 人間座スタジオ(京都府京都市左京区下鴨東高木町11)
日時: 2014年4月4日(金)~6日(日)

出演

中嶋やすき/阿形ゆうべ(ONE WAY TRIP)/松原進典/高杉征司/市川タロ(デ)/桑村大和/中村彩乃/漁チハヤ/村田レナ(虹色結社)/藤原大介(劇団飛び道具)

スタッフ

脚本:ベルトルト・ブレヒト
翻訳・演出:金田一央紀
舞台監督:浜村修司/照明:真田貴吉/音響:北島淳/舞台美術:丸山ともき/音楽:フジモトヨシタカ/スタイリング・メイク:鷲尾華子/演出助手:大崎けんじ(イッパイアンテナ)/WEB製作:太田家世/チラシ製作:サカイシヤスシ(LaNta)/制作:Hauptbahnhof・まつだゆみ・川村里奈
協力:イッパイアンテナ アトリエ劇研 人間座スタジオ K.I.T

ごあいさつ

こんにちは、金田一央紀とHauptbahnhof です。どちらも読みにくい名前で申し訳ないです。「きんだいちおうき」と「ハウプトバンホフ」と読みます。しかも、今回やるのが、ベルトルト・ブレヒト、という「ル」と「ト」ばっかり名前に入っている人の作品です。何やら難しいかもしれないとお思いかもしれませんが、そこはわかりやすく翻訳しましたので、ふつうのお芝居を見るのと同じ気持ちで来てください。
ベルトルト・ブレヒトは、ドイツの劇作家です。『三文オペラ』とか『ガリレオの生涯』とかが有名なんじゃないでしょうか。すこし演劇理論をかじった人なら「異化効果」という言葉を知っているかもしれません。なにやら頭のいい人向けの芝居を作っていそうな感じなんですが、実際はそうでもないはずだと思っていくつか作品を読んで、中でもわかりやすくってとっつきやすい『例外と原則』という作品を選んでみました。せっかくなので、タイトルも『ありえないこと、ふつうのこと』にしてみました。多少はわかりやすくなってるんじゃないでしょうか。
人は大体、その人の気分で生きているものなんだと思うんですが、人と人が交わる社会となると、動くルールみたいなのが必要になってきます。できるだけそのルールはわかりやすい方がいいというのがよくある気持ちです。ただ、単純なルールばかりで世の中が動いているとなると、どうも変な感じもするのです。だからルールの他に例外みたいなものがあって。たとえば、僕の友達がインドで買い物をしたらしいのですが、お店に細かいおつりがなくて、飴を代わりにくれたんだそうです。ふつうじゃないですが、こういうありえないだろといわれそうなことも、実際起こってみると、まあ、アリかなと思うことって意外とあるものです。
演劇をやるなんていうのは、最近の日本を回している経済のルールからしてみれば、赤字ばかりでルールから外れた「ありえない行動」の一つだと思います。それでもやるっていう僕たちは、ありえない連中なんでしょうか。なんなんでしょう、このちょっとモヤモヤした気分。
東京にいればいいのに、京都にわざわざやってきて、
就職すればいいのに、わざわざバイトしながら時間を作って、
そうまでしてやりたいことがある。今回はそういう芝居になりそうです。
見に来てください。損はしないです、きっと。

主宰・金田一 央紀
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